【株と為替 今週のねらい目】円高懸念、株価の上値抑えられ......(7月16日~19日)

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   注目されたパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言で、貿易摩擦の影響や世界景気の減速懸念から緩和的な政策の必要性が表明された。2019年7月末のFOMC(米連邦公開市場委員会)の利下げが確実視されるなか、これを織り込む流れが米株式市場では継続され、日経平均株価の下支え要因として働きそう。

   米国では決算発表が本格化。半導体やハイテクなどの中国関連の決算発表が注目される。ドル円相場はFOMCの利下げ観測から、ドルの上値はやや重くなりそう。

   参院選も後半戦に突入した。どうなる? 今週の株式・為替マーケット!

  • 日経平均株価は上値が重い展開か……
    日経平均株価は上値が重い展開か……
  • 日経平均株価は上値が重い展開か……

東京株式市場 仏デジタル課税法案、新たな貿易摩擦の火ダネか

日経平均株価予想レンジ:2万1500万円~2万2000円

   2019年7月12日(金)終値 2万1685円90銭

   今週の日経平均株価は、上値の重い展開となりそうだ。

   前週の日経平均株価は、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言で利下げが示唆されたことを受けて、ニューヨーク市場でダウ平均株価が上昇。それを受けて日経平均株価も堅調に推移したものの、週間ベースでは6週ぶりに反落となった。

   今週の日経平均株価は、上値の重い展開となりそう。米国では前週、FRBの利下げ期待を背景に、ニューヨークダウが史上最高値を更新し2万7000ドルを突破した。米国株式市場は月末のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げを織り込むように、引き続き堅調な展開が予想され、これが日経平均株価の支援材料となりそうだが、半面、米利下げ観測の強まりにより、為替市場が円高に振れていることが日経平均株価の上値を抑えることになりそうだ。

   加えて、中東の地政学リスクに対する懸念やフランス議会の上院が米グーグルなどIT企業に対するデジタル課税法案と可決したことで、新たな貿易摩擦問題の火種となることも懸念されている。

   注目は、日本より一足先に始まる米国企業の決算。その内容次第では、日本株の動向にも影響を与えそうだ。

(中見出し)東京外国為替市場 中東の地政学リスクの高まりでドル売りも

ドル・円予想レンジ:1ドル=107円00銭~109円00銭

   2019年7月12日(金)終値 1ドル=107円89銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルが引き続き弱含みで推移するとみられる。

   前週のドル円相場は、ドルが弱含みとなった。6月の米雇用統計が市場の予想を上回る結果となり、ドル円は一時1ドル=109円目前までドルが上昇したが、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言により、米国の利下げが確実視されたことで、ドル売り・円買いの動きが優勢となり、ドルは1ドル=107円台に下落した。

   今週の外国為替市場でドル円相場は、月末のFOMC(米連邦公開市場委員会)に向け、ドルは引き続き弱含みで推移するとみられている。市場では、米国の利下げ幅について、0.25%と0.50%に二分しており、0.50%の利下げ幅が有力視されるようだと、ドル売り圧力が強まる可能性があるため、関連報道には注意が必要だ。

   今週、米国で発表される6月の小売売上高、6月の住宅着工件数など経済指標は注目だ。加えて、中東の地政学リスクの高まりによるリスク回避のドル売りも予想される。

   経済指標は、国内では18日に6月の貿易統計、19日に6月の消費者物価などが予定されている。また、16日から株式などの受渡日が現行の3営業日後から2営業日後に短縮される決済期間の短縮化がスタートする。

   海外では15日に中国の4~6月期GDP(国内総生産)と6月の鉱工業生産、16日に米国の6月小売売上高と6月の鉱工業生産、17日に米国の6月住宅着工件数、米国地区連銀経済報告(ベージュブック)、G7(主要7か国)財務大臣・中央銀行総裁会議などが予定されている。

(鷲尾香一)

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