【IEEIだより】福島レポート 災害時の混乱と「法」の遵守 災害と医学研究 災害時の情報収集と法律・ガイドライン(2-3)

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   災害時には予期せぬ出来事が起こります。たとえ、それを想定しながら、患者さんや住民の情報提供のルールが定められていたとしても、「いざ」という時に、そのルールに従うことは難しいといえるのではないでしょうか。

   「災害と医学研究」災害時の情報収集と法律・ガイドラインの3回目。災害時の個人情報と法律やルールのあり方を考えてみました。

  • 災害時には予期せぬことが起きる(写真は、双葉北小学校。越智小枝氏の提供)
    災害時には予期せぬことが起きる(写真は、双葉北小学校。越智小枝氏の提供)
  • 災害時には予期せぬことが起きる(写真は、双葉北小学校。越智小枝氏の提供)

病院が収集する行政データ

   病院で収集しているデータで誤解されやすいのが、そのデータの取り扱いを必ずしも病院が決めているわけではない、ということです。

   福島県では甲状腺検査やホールボディーカウンターの検査のほとんどは病院で行われます。しかしこれは県の検査であり、病院の診療録とは異なった方法で保管されています。これらの記録を研究者が利用する場合には、行政がこれを匿名化するか、あるいは学術研究目的であることを判断したうえで大学などに提供することになります。

   県民健康調査の結果については大学の研究者が論文に書くことが多いため、論文を書いた方々が「名誉目的にデータを集めている」というような誹りを受ける場面を時折見かけます。

   しかし、これらのデータは収集した自治体側の手続きにより、研究者に第三者提供を行ったものです。研究者が勝手に収集した、流用している、というものではない、ということは、多くの方に知っていただきたいな、と思います。

   これらのデータ提供につき、少しわかりにくいので、図に示します。

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