2019年6月も、株式市場は好調とは言えない状況。株価を動揺させている米中貿易摩擦は相変わらず。さらに米国とイラクが軍事行動を起こす寸前の事態に陥り、グローバルマーケットは「不調」といっても差し支えない状態になっているようだ。
そこで前月に引き続き、国内市場に力を入れている企業に注目して銘柄を選んだ。
圧倒的に高い自己資本比率!
【フジッコ(2908)】
6月19日、1株2031円で100株を購入した。
年初来高値(2019年1月07日) 2415円
年初来安値(2019年6月19日) 2006円
2019年6月28日終値 2037円
今回は当初に決めたとおり、食品業界から「フジッコ」を選んだ。昆布製品や豆製品、惣菜製品などを製造している会社で、お馴染みのフレーズ「ふじっこのおまめさん」は、誰もがテレビCMなどで聞いたことがあると思う。
この会社は「食材へのこだわり」が強く、日本の伝統的な食材を使用している。その中でもとりわけ、昆布などの海藻や大豆などの豆類、根菜にこだわっていて、こうした食材から「新・日本型食生活」を実現させようとしている、健康志向の会社を目指している。
これまで、自己資本比率や総資産利益率(ROA)、自己資本利益率(ROE)に注目して銘柄を選んできたが、今回もそれに倣った。
では、なぜフジッコなのか――。その選んだ理由とともに、フジッコの企業分析を進めていく。
「食品業界」であり、「さまざまな指標が高水準」であることを基準に選んだが、その中でもフジッコを選んだ理由は2つある。
それは、
1. 自己資本比率が食品業界でトップクラス。
2. 豆、昆布類などの健康への意識が高い。
であることだ。
以前から、銘柄を選ぶ基準として「自己資本比率」を見ている。これまで選んできた食品業界の銘柄でも、それが60%を上回る会社を選んできたが、フジッコの自己資本比率は83.73%と極めて高く、食品業界で5位となる。
昨今の荒れている株式相場では自己資本比率が高く、倒産しにくい会社というのは株価が比較的安定的である。さらに下表のように、自己資本比率が80%を超えている他社よりも、2018年から19年での経常利益率の減少が少ないうえに当期純利益も上昇していた。