2018年5月に「51%攻撃」1000万円弱の被害が発生
次に、これまでのモナコインの価格推移を見てみましょう。
じつはモナコインは、2017年末に2500円弱まで急騰しています。そして、その価格に到達するまでに、上図の(1)から(4)までの前向きな情報が報道されていました。
cis氏は日本の大口個人投資家で、その資産は200億円を超えると言われています。また昨年末には「一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学」を執筆して話題となりました。
このチャートを見ると、2017年中盤から後半にかけて、上場などの前向きなニュースが立て続けに報道されていることがわかります。しかし、その後価格が下落したのは、ビットコインの急落に伴ったものでしょう。
また、2018年5月には「51%攻撃」が発生し、複数の取引所で1000万円弱の被害が出ました。
51%攻撃とは、ブロックチェーンのマイニングにおいて、参加者全員が持つハッシュパワー(計算力)の50%を超える、悪意のあるハッシュパワーを持った者や組織による不正取引です。
モナコインのケースでは「セルフィッシュマイニング」と呼ばれる、ブロックチェーンの再編成を利用した不正が行われました。
モナコインが狙われた理由は、全体のハッシュパワーが比較的小さかったことと、計算難易度が可変的であったため、特に「51%攻撃」を仕掛けやすい時機があったためといわれています。
その後、モナコインはバージョンアップされて、ブロックチェーンの大規模な再編成を防ぐ仕様となりました。