「キャッシュレス」のメリットを知る もしかしたら給料の受け取り方が変わるかも......

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TOKYO2020に向けて外国人観光客への対応も

   近年急増している訪日外国人観光客とも、深く関係しているようです。日本はキャッシュレス決済の後進国といわれています。そのため、現金しか使えないことに不満を持つ外国人観光客は4割存在。キャッシュレスのインフラを改善しないと、2020 年に訪日インバウンド旅行者が4000万人となった場合、109億米ドル(約1.2兆円)の機会損失が発生すると試算されています(クレジットカード大手、VISA調べ)。 このように、東京五輪・パラリンピックに向けて、早急な対応が必要であるため、省庁をまたがって国全体でキャッシュレス化に対応しているのが現状といえそうです。

   経済産業省は、少子高齢化や人口減少に伴う労働者人口減少における国の生産性向上の施策の中で、キャッシュレス化のメリットとして、

1. 実店舗などの無人化、省力化
2. 不透明な現金資産の見える化、流動性の向上
3. 不透明な現金流通の抑止による税収の向上

   の、3点をあげています。

   つまり、現金を扱う場面を減らすことで、人手不足が解消され、記録の残らない現金のやり取りや貯蓄が見えるようになることで、経済の活性化にもつながると想定しているのです。

   キャッシュレス社会に向けて、たとえば総務省では、「マイキープラットフォーム構想」を立ち上げ、マイナンバーカードに紐づく自治体ポイント口座を設定して、その口座に企業が付与するポイントやマイルを合算する仕組みを構築しています。

   これにより、国が購入データから国民の購買傾向を把握し、医療や介護費用の増大に対しても、データが活用されることが予想されますが、「現状ではキャッシュレスの波がマイナンバーカードまで押し寄せた場合は、『マイキープラットフォーム構想』も現実的なものになっていくのではないでしょうか」と、久原さんは指摘します。データを活用することで、行政の効率化や地域経済の活性化につながると考えられているようです。

   なるほど、キャッシュレスは便利そうではありますが、一方で国民の購買動向までも把握されることに抵抗感はありませんか。プライバシーを覗かれているような気がしたり、もし情報が漏れたりしたらと思うと心配です。(あわいこゆき)


今回お話を聞いた方―--――――

久原 健司(くはら・けんじ))
株式会社プロイノベーション 代表取締役
日本一背の高いITジャーナリスト
1978年生まれ。2007年、29歳で株式会社プロイノベーション(http://proinnv.com/)を設立した。18年に「振り向くホームページ」サービスを開始(http://furimuku.com/)。プロのフリーランスの力で企業の成長をサポートすることで、フリーランスとしての働き方を応援する傍ら、ITジャーナリストとしてさまざまなwebメディアで活躍中。


あわいこゆき
あわいこゆき
ライター。主に女性のライフスタイルをテーマに執筆。一般の人から芸能人、文化人、企業の社長、政治家まで幅広く取材しています。

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