国際バレーボール連盟(FIVB)主催の「バレーボールネーションズリーグ」が2019年5月から7月にかけて、世界の各地を転戦して行われている。日本を含め男女とも16チームが参加していて、日本が出る試合はすべてテレビで実況中継されてきた。
僕は深夜でない限り、それらを楽しんでいるが、見ていてひとつ「違和感」にとらわれる光景がある。それは、得点を入れるたびに、コートにいる6人の選手が集まって「抱き合う」ことだ。
FIVBには、なにか「規定」があるのか?
もちろん、得点した喜びを抱擁で表すことは何も悪くはない。だけど、なぜ1点ごとにわざわざそうする必要があるのだろうか。相手チームがサーブに失敗して点が入った時も抱き合っている。相手側に失礼ではないか!
こうした抱擁は男子も女子も同じだし、日本以外のチームもやっている。FIVBには「得点を入れたチームの選手はその都度、抱き合うべし」といった規定があるのではないか、とさえ思ってしまう。
その他のスポーツはバレーボールとは状況がかなり違う。
折から、米国のゴンザガ大学にいるバスケットボールの八村塁選手が日本人として初めて、北米プロバスケットボールNBAのドラフト会議の1巡目で指名を受けた。
それをきっかけに、同選手の試合での活躍ぶりがテレビの画面をにぎわせたが、見ていると、シュートが決まった後、コート上の5人の選手がのんびりと抱き合うなんてことはまったくない。すぐ次の闘いに向けて走り出している。
野球だと、得点を入れた選手が戻ってきた時、ベンチ前でするハイタッチが喜びの普通の表し方である。「三者連続三振」をとった投手が捕手と抱き合ったりすることもない。