新店長、気づいてます? 離職率の高い組織に欠けているのはコレ!(大関暁夫)

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能力があるリーダーなのに部下がついてこないワケ?

   米国の社会心理学者エミー・カッディー博士によれば、人間は相手の印象を「温かさ」と「能力」の二つの側面に集約して相手を判断し、マジメに従うのかいい加減に従うのか、あるいは従わないのかを決めるのだといいます。

   経営者という組織リーダーのことを考える時、「能力」があることはもちろん大切ですが、まとまりのある組織をつくり、求心力を高めていくためにはそれだけでは足りず、「温かさ」が確実に必要になるのです。

   そして、先の新店長のように相手に伝わる「温かさ」が足りていない場合、いかに「能力」が高いリーダーであっても、部下がついてこない、離反者が出るといったことを招きかねないのです。

   では、「温かさ」とは何か。親身になって相手を想う気持ち、リーダーなら社員の成長や幸福を願う気持ち、顧客接客者ならお客さまの満足を願う気持ちに相違ありません。

   たとえば、常日頃の私の経験からは、離職率の高い組織とそうでない組織を比べた場合に、明らかにリーダーの「温かさ」に違いが感じられます。

   組織もビジネスも、人と人との関係である限り、「温かさ」を忘れては決してうまくいかないのだということは、真っ先に意識すべきことではないかと思います。はからずも、居酒屋店長が体現してくれた真理です。(大関暁夫)

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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