あなたの「happy money」とは?
本田健さんは、小さいころから、父(税理士)のところに経営相談にくる社長の話を聞かせてもらっていました。そして、ビジネスの浮き沈みを観察していたそうです。
「高すぎるお金のIQを持つ人は、最終的には破産してしまったり、不幸になるケースが多いと感じます。バブル華やかなころ、お金の1Qの高かった人は、銀行から借金をたくさんして、不動産を買った人でした。『借金して、投資しないやつは馬鹿だ』と豪語する人が、当時の最先端だったのです」
そう、本田さんはいいます。
「バブル期に先頭を走っていた人は、3000億円の資産と2000億円の負債を持っているような人でした。バブルがはじけて、負債は同じ2000億円で変わらないのに、資産は1000億円も大きく割り込むような状態になってしまいました。この間までは、いちばん先頭だと思っていたら、ゴールが180度変わってしまいました」と、本田さん。
金持ちになったとしても、お金に振り回されていたら、人生を楽しんだりする心の余裕を持てません。どれだけお金を稼いでも、貯めても、安心することができなくなります。
大富豪ロックフェラーは、お金を失う心配で健康を害したときに、財団の構想を思いついました。
それ以後、彼は健康を取り戻し、長寿をまっとうできたのは、このバランスが取れたためといわれています。お金を使って、人生を豊かにすることができなければ、そのお金には何の意味があるというのでしょう。
あなたの「happy money」は何ですか?
「Happy Money~The Japanese Art of Making Peace with Your Money~」
米サイモン&シュスター社
本田健著