トラン米大統領に秋波を送り続けても......
2019年6月28、29日の両日に、大阪で開かれる主要20か国・地域首脳会議(G20サミット)のタイミングに合わせてテレビ出演したキャロル夫人ですが、じつはこれまでも米ワシントンポスト紙に寄稿するなど、あの手この手でトランプ大統領に秋波を送ってきました。
ゴーン氏が置かれている厳しい状況が「不当」だと主張して「同情票」を期待したのでしょうが、残念ながらゴーン夫妻に「同情」する報道はあまりない様子。
さらに悲しいことに、秋波を送られたトランプ大統領も、今のところは「完全無視」。お得意のツイッターでもつぶやいた形跡もありません。少なくとも、今回のG20の場で、ゴーン被告の話題が登場することはなさそうです。
それでは、「今週のニュースな英語」です。今週は、キャロル夫人がトランプ大統領に懇願した「back」(支援する)を取り上げます。名詞では「後ろ」「背中」という意味の「back」ですが、動詞で使うと「支援する」「応援する」という意味になります。
まずは、シンプルな表現から。
We are backing your plan.
(私たちは、あなたの計画を支援します)
語尾に「unanimously」(全員一致で)という副詞を加えると、よりダイナミックになります。
We are backing your plan unanimously.
(私たちは、あなたの計画を全員一致で支持します)
政治的な場面でも使われます。ニュースでよく目にする表現です。
Russia is backing the Syrian government.
ロシアはシリア政府を支援している。
残念ながら、G20に向けたアピールは空振りに終わりそうなキャロル夫人。「完全無視」を装うトランプ米大統領選に、いつまで秋波を送り続けるのでしょうか。
次の標的は、英国の新首相だったりして......。(井津川倫子)