不安な文系、理系は「適応力あるので心配していない」
AI推進社会の中で働いていくことについて、学生の33.3%が「業務効率が上がるだろうと期待している」と答え、全体の3分の1という高い結果になった。2位は「スキル・知識がないから不安」で27.4%。3位は「自分の就きたい仕事へAIがどう影響するかわからない」の22.3%だった。文理別にみると、スキルや知識、適性がないなど、文系は理系に比べて、不安を感じるという割合が高い。
一方、理系は「環境への適応力があるので特に心配はしていない」など、AI推進社会で働くイメージができている、とする割合が高かった。また、専門分野の知識・技術が身についている大学院生のほうが、理系学部生よりもAI・ITを活用した仕事のイメージができている様子がうかがえた。
「AIとどのように働いていきたいか」の問いには、全体として「AIを活用して仕事の効率化を図りたい」と考えている学生が、43.6%と最も高かった。男女別で比較すると、女子は「AIに代替されない仕事につきたい」や「AIを使えなくても新しい環境に順応したい」という割合が高く、男子は「AIを活用して新しい仕事をつくりたい」と考える傾向が高かった。
さらに、AI・IT関連職種で志望する「業種」について聞いたところ、全体で「ソフトウェア・情報処理・ネット関連」が48.9%で最高。次いで「通信」の11.4%、「電子、電気機器」の9.9%となった。
マイナビは「AI・IT関連の職種が必要とされている場面は少なくないが、学生にとって志望先としてイメージしやすいのが、この3業種といえるだろう」とみている。いずれにしても、採用する企業側は具体的な情報を学生に提示して、仕事への理解を促す必要がありそうとしている。
なお、調査は2019年4月24~30日にインターネットで実施。2020年卒業見込みの全国の大学4年生、大学院2年生7342人を対象とした。