マイニング大手が80億円を投じて採掘設備を強化
《マイニング事情の好転》
さらに、中国における季節的なマイニング(採掘)環境の変化と、新たなマイニングマシンの登場が、ビットコインの価格上昇の要因になっていると推測できます。
マイニングとは、分散台帳であるブロックチェーンにデータを記録する作業のこと。またビットコインでは、安全性を高めるためにPoW(プルーフオブワーク)と呼ばれる合意形成方法が採用されており、このマイニングが大きな役割を果たしています。
中国では、5~9月の雨季に水力発電が活性化して電気代が大幅に安くなります。それによりマイニング参加者が増え、ビットコインのハッシュレート(計算強度)が上がることで、システムがより活発かつ安全に稼働している印象を、世の中に与えます。それがビットコインの購入を判断する際の、好材料となります。また、投資家はマイナーが参加するのは採算がある、つまりビットコインの価格が上昇することを見越していると判断し、購入の判断材料とするケースもあります。
大手マイニング業者であるビットメインが、約80億円を投じてマイニング設備を強化したと報道されたことは、よい影響を与えました。さらに、新たに販売したマイニングマシンに注文が殺到。それらはビットコインで購入されるため、ビットコインの需要につながり価格が上昇したとも考えられています。
ビットコインに限らず、価格の変動はさまざまな要因がからみ合っているため、一概にコレだ! とは言えません。しかし共通して言えることは、いずも投資家にとってポジティブなニュースであったことです。これらのニュースがここ数か月の間に立て続け報道されたことで市場参加者が増え、仮想通貨市場全体に活気が戻ってきていることは間違いなさそうです。(ひろぴー)