【株と為替 今週のねらい目】株価2万円の攻防、どうなるドル売り!?(6月3日~7日)

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   東京株式市場の日経平均株価はゴールデンウイーク明けから4週連続で下落。値幅は1600円を超えている。原因は、深刻化する米中貿易戦争。また、米国がメキシコ製品への課税強化を打ち出すなど、貿易摩擦の拡大化が懸念。米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測も払しょくされず、ドル売り気配が強まる可能性がある。

   反EU(欧州連合)が強まっており、欧州の政治情勢も気になるところ。どうなる? 今週の株式・為替マーケット!

  • 貿易摩擦、世界へ波紋!
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東京株式市場 買い材料が少なく上値重い......

日経平均株価予想レンジ:1万9800円~2万1200円

   2019年5月31日(金)終値 2万601円19銭

   今週の日経平均株価は、上値の重い展開か。2万円台を維持できるのかが注目される。

   前週、日経平均株価は下落した。週ベースでは4週連続安となり、2万1000円を割り込んだ。トランプ米大統領の対中関税の大幅引き上げ発言など、引き続き、米中貿易摩擦が相場の足を引っ張った。日経平均株価は一時、日銀のETF(上場投資信託)買いもあり、2万1000円台を回復したが、中国が米国への対抗措置をしてレアアースの輸出制限を検討しているとの報道や、米国がすべてのメキシコ製品に5%の関税を実施するとしたことなどを嫌気し、再び2万1000円を割り込んだ。

   また、外国為替市場でドル円相場が1ドル=108円台へ円高が進んだことも嫌気された。

   今週の日経平均株価は、名実ともに6月相場入りで、上げ相場を期待したいが、積極的な買い材料が少なく、上値の重い展開になりそうだ。

   日経平均株価は、4週連続安で下げ幅はすでに1600円を超えているものの、自律反発が期待できる水準だが、引き続き、米中貿易摩擦問題の進展が不透明で、積極的に上値を買っていける状況ではない。

   むしろ、悪材料が出た時に2万1000円台を維持できるかが注目されよう。

   経済指標は、国内では、3日に1~3月期法人企業統計、4日に5月のマネタリーベース、7日には4月の家計調査と毎月勤労統計調査、景気動向指数の発表がそれぞれ予定されている。海外では、4日にパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長発言、6日にECB(欧州中央銀行)定例理事会とドラギ総裁会見、米国の4月貿易収支、7日には米国の5月雇用統計が発表予定。

(中見出し)東京外国為替市場 ドル下値圏でもみあいか

ドル・円予想レンジ:1ドル=107円00銭~110円00銭

   2019年5月31日(金)終値 1ドル=108円26銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの下値圏でもみあいか。

   前週の外国為替市場でドル円相場は、ドル売り・円買いが強まり、1ドル=108円台前半まで円高が進行した。米中貿易摩擦の長期化懸念が強まったことに加え、米国がすべてのメキシコ製品に5%の関税を実施するとしたことなどから、世界経済の減速に対する警戒感が高まった。

   加えて、クラリダ米FRB副議長が利下げを含めた金融緩和を検討する考えを示唆したことも、ドルの売り材料となった。

   今週の外国為替市場でドル円相場は、1ドル=108円付近を中心に、ドルの下値圏でのもみあいとなりそうだ。米中貿易摩擦問題の先行き不透明感に加え、FRBの利下げ観測が強まっていることもドルの上値を重くしそうだ。

   注目は、4日から開催されるFRBの金融政策運営の見直しに向けた会議(5日まで)とパウエルFRB議長発言。FRBの金融政策スタンスに変化があるのかには注意が必要だ。

   経済指標では、国内では、3日に1~3月期法人企業統計、4日に5月マネタリーベース、7日には4月の家計調査と毎月勤労統計調査、景気動向指数。海外では、6日にECB(欧州中央銀行)定例理事会とドラギ総裁会見、米国の4月貿易収支、7日に米5月雇用統計。また、8日から福岡でG20財務相・中央銀行総裁会議(9日まで)が予定されている。

(鷲尾香一)

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