あの有名なグランプリ大賞の驚きの正体
さらに、グランプリ形式のPR手法も効果的だ。「流行語大賞」や「ベスト・ドレッサー賞」も、もともとはある会社のPRのためのイベントだった。「ぜひ、みなさんの会社もユニークな賞を創設してみてください」と長谷川さんは勧めた。
とはいえ、「わが社には授賞式を行なう予算もないし、とてもとても......」とあきらめたアナタ。ここで長谷川さんは、あるとんでもないグランプリを例に挙げた。
「すっかりテレビ局の年末の風物詩になった恒例企画に『世界で最も美しい100人』があります。毎年、日本人女性がランクインするかどうかで各局が取り上げ、2018年も『TWICE』のサナをはじめ、石原さとみや小松菜奈ら5人が選ばれて話題になりました」
ところが、このグランプリの仕掛人の正体には、驚きの秘密が隠されていた。なんと、米国の無名映画評論家が個人のブログレベルで勝手に発表している、まったくの主観ランキングだというのだ。
「ハリウッドのどれだけ権威のある団体がやっているかというと、全然そんなことはなくて、米国ではほぼ誰も知らないグランプリ。もちろん授賞式もありません。それなのに何をどう間違ったのか、日本と韓国だけですごい盛り上がりを見せています。あなたもアイデア次第で、超メジャーなグランプリの仕掛人になれるかもしれないのです」
と長谷川さんはセミナー参加者に呼びかけた。
後編では、「テレビの内情、そんなことまでブチまけていいの?」と、こちらが心配になるほど役に立つ、実戦的な裏ワザの数々をお伝えする。
(福田和郎)
◆プロフィール
長谷川大雲(はせがわ・だいうん)
1969年生まれ。鹿児島県出身。様々な職を経て27歳で放送作家に。以降200本以上の番組構成に携わる。主なレギュラー番組は――。
テレビ朝日:「ナニコレ珍百景」「Sma STATION!!」(スマステ)「いきなり黄金伝説」「アレはスゴイはず」「アレはスゴかった」
TBS:「奇跡ゲッター ブットバース」「サタネプベストテン」「ブラマヨ衝撃ファイル!世界のコワ~イ女たち」
フジテレビ:「奇跡体験アンビリーバボー」「(株)世界衝撃映像社」「IQサプリ」
日本テレビ:「週刊ストーリーランド」
また、2016年からは、株式会社カーツメディアコミュニケーションのブレーンとして、多くの企業のPRコンサルティングを務めている。