物事の「流れ」の中に本質が潜んでいる
なるほど。山口社長は「今、何が起こっているのか」という、「流れている事象」に興味があるようだ。
「ああ、そうかもしれないですね。現在と歴史みたいなこと。これって、今何が起きていて本質的にはどうなんだろとか。なにかとアナロジー(類比)で見るとか。スティーブ・ジョブズの話に、iTunesのビジネスモデルはiモードとウォークマンから作ったといわれているというのがあるんですよ。そういう話とか、大好きですね。物事を比べて見たり、歴史の流れのようなことに、じつは本質が潜んでいたりすると思うので、現象を掘り下げるということには興味あります。
10代の頃、セックス・ピストルズ(英国のパンクロックバンド)が好きだった時は、ただ感個握的にカッコいいって思っていましたが、時代背景とか社会に起こした影響力などを知って、聴き直してみると、立体的に見えてきますね。そんなふうに考えるのが好きですし、改めて、じゃあ今パンクムーブメントにあたるものはどのようなことなんだろうとか。現在に当てはめて考えたりすることができる本には凄く刺激を受けますね」
山口 哲一(やまぐち・のりかず)
エンターテック・エバンジェリスト、音楽プロデューサー
アーティストマネージメントからITビジネスに専門領域を広げ、2011年から著作活動をはじめる。エンタメ系のスタートアップを対象としたアワード「START ME UP AWARDS」をオーガナイズ。プロ作曲家を育成する「山口ゼミ」やデジタル時代のコンテンツプロデューサーを育成する「ニューミドルマン養成講座」を主宰するなど、次世代の育成に精力的に取り組んでいる。
「デジタルコンテンツ白書」(経済産業省監修)編集委員
経済産業省「平成30年度コンテンツ産業新展開強化事業」検討委員