取締役・監査役はボロ儲け 報酬増える?
そうした一方で、株主総会の議案には、役員報酬の見直しが盛り込まれていた。役員報酬にあった「10億円以内」とする枠組みとは別に、株式報酬制度を導入して株価相当額の「金銭」を受け取ると改定。これにより、10億円を上回る報酬を受け取ることができるようになった。また、監査役の報酬についても、これまで1億円以内から2億円以内に「倍増」された。
セブンイレブンの労働環境の改善と「消えた株価1兆円」の経営責任を、同社社員と株主に訴えたコンビニ関連ユニオンは、株価が2割超も下落している現状で、役員報酬が実質上がるような議案の提出を問題視している。
ただ、経営者側にしてみれば、業績が好調なのだから、役員報酬の実質引き上げは問題ない。「10億円以内」の別枠で設けた株式報酬制度も、株価が下がれば報酬額も下がるので「それで株価下落の責任をとっている」という理屈なのかもしれない。
なお、セブン&アイHDの株主総会には約600人の株主が出席。1時間45分で、すべての議案が承認、可決された。