日本が求めている外国人材は「労働者層」だけか?
―― 結局、どのような方が保証人になってくれたのでしょうか。
バットさん「幼馴染にお願いしました」
―― 日本に長くお住まいで、永住権があったところにアドバンテージがあったというわけですね。
バットさん「そうですね。でも、最近は外国人専門の保証会社さんがあったりするんですよ。たとえば、グローバルトラストネットワークス(東京・池袋)という会社は、外国人専門に住まい探しや家賃保証、仕事などを紹介してくれます。その昔、社長さんが個人的に外国人の家賃を保証していらっしゃったようで、それを事業として起こして大成功されています。基本的には、なにをするにも外国人には『保証』が必要になってきちゃうんですよね。仕方ないことではあると思うんですが......」
―― 現在、日本で会社を経営されています。経営者の視点から、入国管理法が改正されたのを機に、たとえばお友だちやご親戚の方を日本に呼ばれて、なにか一緒にビジネスをしてみようという思いはありますか。
バットさん「ボクの認識としては、いまの日本が外国人に求めているのは経営者層ではなく、労働者層を求めているという認識なんですよね。人手不足なので、そこが必要なのは確かです。なので、インド人に、社員として会社でいっしょに働いてもらうことは考えたいと思っています。
ただ、やはり単純に日本人がやったほうがいい作業は日本人がやるべきで、外国人ができる作業は外国人がやればいいと思うんです。たとえば、インド企業とのビジネスのやり取りなどは外国人材が生かせる仕事であると考えます。言葉の問題もそうですが、現地のビジネスや生活環境もわかっていますから。でも、『特殊技能』で受け入れたから、この仕事しかやらせないとか、別の仕事を任せようと思っても、この資格がないからやらせないとか。そんな制限があるうちは、外国人労働者も、雇う会社側も負担がかかるのでやりたく(受け入れたく)ないですよね。外国人労働者にしても、『日本で成功したい』という夢というか、モチベーションにはなりません。それでいいのかな、って思いますよ」