トランプ米大統領の「ブチ切れ」は本物? 「米中暗雲」を新聞報道から読み解く

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政権幹部も認めるトランプ大統領の「チャブ台返し」

   今回のトランプ大統領の「関税引き上げ」宣言は、交渉を有利に導くお得意の「脅し」なのか、あるいは「本気」なのか。確かにトランプ大統領は、これまでも交渉のヤマ場で相手を恫喝する手法を繰り返してきた。

「昨年大詰めを迎えた北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉でも、『NAFTAを脱退する』と威嚇してカナダとメキシコの歩み寄りを求めた」(産経新聞)
「『最終局面で膠着させ、相手に最大限の譲歩を迫るのは我々の常とう手段だ』(米通商代表部高官)」(日本経済新聞)

と、米政権幹部自ら、交渉大詰めでの「チャブ台返し」を認めるありさまだ。

   しかし、「メンツを重んじる大国」中国にはこの手法は通じるのだろうか。それには新聞各紙とも、一様に危惧する見方を伝えている。

「香港紙サウスチャイナ・モーニングポストは6日、習近平主席がさらなる譲歩を拒否していると報じた。中国側は『頭に銃を突き付けられた状況で交渉はしない』(政府関係者)とクギをさす」(毎日新聞)
「7日付中国メディアは、トランプ大統領の交渉戦術と分析しつつ、実際に追加関税率が引き上げられた際には『同様の対抗措置をとる』(環球時報)、『自国の利益が損なわれるのを座視しない』(チャイナ・デーリー)と警告している」(産経新聞)

   中国側もこれ以上一歩も引けない事情を抱えていると指摘するのは朝日新聞だ。

「米IT企業への市場開放は、(中国の)安全保障に関わり、(産業補助金の)国有企業支援も社会主義体制を支える手段だ。譲歩は指導部への批判を招きかねない。破談を避けつつ国益を守る難しい交渉になる」
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