「年収600万円超の仕事を辞めて専業主婦になるべきかどうか」――。悩める女性の投稿が話題になっている。「もったいない! 頑張って働き続けて」、いや「家庭に入って子育てを楽しんだら」と賛否両論だ。
夫の年収は2000万円超という。一見、ぜいたくな悩みのようだが、働く女性が抱える問題が凝縮されている。女性の働き方に詳しい専門家に聞いた。
「お金があるなら家事を外注にして頑張って!」
話題になっているのは女性向けサイト「発言小町」(2019年3月30日付)に載った「年収600万円の仕事は辞めたらもったいない?」と題する投稿だ。
「30代後半、フルタイム正社員の兼業主婦です。2人の幼児と小学生1人を育てながら育休後2年働いてきました。私の年収は600万円超。このまま働き続ければ、定年時には年収800万円を超えると思います。夫は毎日深夜帰りですが、年収2000万円超あります」
と一般人がうらやむ境遇ながら、悩みをこう訴えた。
「今は育休後なので楽な部署にいますが、1年後に忙しい部署に異動する事を打診されています。今の定時帰宅でも家事・育児との両立にまったく余裕がなく、さらに忙しい部署となると、やっていける自信がありません。キャリアを目指し家庭を犠牲にして仕事に邁進するのか、窓際社員としてでも年収600万円にしがみつくのか、専業主婦として家庭を大事にするのか悩んでいます」
「年収2600万円カップル」のお悩み相談だ。さぞ、やっかみや皮肉の回答が寄せられると思いきや、ほとんどなかった。「仕事を辞めるな」「頑張れ!」という熱い応援エールが8割、「仕事を辞めて家庭を大事にして!」という親切なアドバイスが2割と賛否がはっきり分かれた。
「仕事を続けて!」という意見の中には、「家事を外注にすれば」という提案が目立った。
「2000万円の夫ならワンオペ育児でヘトヘトですよね。窓際でも続けるに一票。その代わり家事は外注丸投げ。家政婦さんでもよし、最近は何でもあります。稼いだお金の半分が飛んでも、子どもが大きくなるまでの一時的出費と割り切って! 一人で家事も育児も仕事も、で忙殺される時代ではありません」
「大丈夫。ご飯なんて1品、自動調理鍋に任せればいい。いや、毎日お弁当届けてもらえばいい。掃除はお掃除ロボットに。洗濯物は自動洗濯乾燥のあと畳まなくていい。ただ、子どもと一緒にご飯を食べ、お風呂に入れ、一緒に寝ればいい」
「私は家事と教育を外注しています。プロの調理師に夕飯の作り置きをしてもらっています。誰が作ったかより、誰と一緒に食べるかが大事。こどもは塾通いですが、フォローを近所の個別指導者にお願いしています。この程度の外注だと、合わせて月5万円程度で済みますよ」