【投資の着眼点】日経平均株価と金価格の関係 分散投資の一つなら「アリ」かも

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金は配当や利息を生まないけれど......

   さて、個人投資家は金を買うべきだろうか――。

   当然のことながら、金投資にはメリットもデメリットもある。メリットは、世界経済が悪化する際に価値が上昇するため、価格が変動(下落)する株式などの資産を保有する投資家にとって、リスクヘッジが可能であるという点だ。

   また、中国やインドなどの新興国では装飾品としての金の需要も大きく、需要と供給の観点から将来的な値上がりを期待できるかもしれない。

   一方、デメリットとしては、株式や定期預金と違って、保有していても配当や利息を生まないことがある。それどころか、金を保有するには貸金庫などを用意。費用がかかるかもしれない。

   個人的には、資産のすべてを金で保有することはないとしても、有事に備えて、総資産の10%から20%程度を金で保有することは、十分アリな選択ではないかと思っている。

   1929年10月24日、ウォール街の株価大暴落を発端として、世界が深刻な長期不況に陥った。これが世にいう「世界恐慌」である。世界恐慌によってダウ工業平均株価は天井から90%近く下落していて、2008年のリーマン・ショックを遥かに上回る世界的な金融危機となった。

   そのような「100年に一度の金融危機」は、今後、いつか起こるかもしれない。そんなとき、金は心強い資産となるのではないか。(ブラックスワン)

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