「カフェハラ」論議に一石 伝えたいのは「おもてなし」の心、それなら対応のしようがある!(篠原あかね)

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   先日、J-CASTニュースで、このような記事(「来客にコーヒー提供は『カフェハラ』? マナー講師の見解は」2019年3月23日付)がありました。

   会社訪問時に提供されるカフェイン入り飲料が「カフェハラ=カフェインハラスメント」に当たるという投稿についてです。読みながら、「う~む、このように感じる人もいるのかぁ」と思いました。

  • コーヒーが好きな人ばかりではないけれど……
    コーヒーが好きな人ばかりではないけれど……
  • コーヒーが好きな人ばかりではないけれど……

配慮は必要、飲み物を選べるようにした

   記事では、あるマナー講師が見解を述べられていましたが、私も同じくこれはハラスメントに該当しないと考えます。

   ただ、確かにカフェインに反応しやすい体質の方は、コーヒーや緑茶により不眠症状が現れたり、また服用している薬との相互作用により悪影響が出たりしますので、配慮は必要だと考えます。

   特に、非アジア系の方はカフェインへの耐性が弱いことが知られています。そこで弊社はお客様にドリンクを定番の日本茶、コーヒー、紅茶に加えて、カフェインの含まれないハーブティー、ミネラルウォーターの中から選んでいただいています。

   ちなみに、弊社は1回当たりの打ち合せ時間が1時間を超えることがざらなので、お茶と一緒にクッキーもお出ししています。

   むろん、おもてなしの意味もありますが、糖分が脳の疲れを癒したり、クリエイティブな発想を促したりしてくれるからです。

甘いクッキーは「アマハラ」か?

   さて、ここで私が気になるのは、弊社でお出ししているクッキーが「甘い物は苦手」という人にとってハラスメントになるのかということです。


   先のカフェインハラスメントを訴える方の言い分だと、

「私は甘い物が苦手。だから煎餅を出して欲しい」
「出さないのはアマハラだ」

となるのでしょうか?

   ここまでいくと、答えの出ない隘路に入り込んでしまいます。

   そこで発想の転換が必要と考えます。そもそも、お客様に茶菓をお出しするのはおもてなしの気持ちを伝えること、また商談や打合せを円滑に進め双方にとって有益な結果を生み出すことが目的です。この目的とお客様にご負担をおかけしないことにフォーカスすれば、解決策が生まれます。

   たとえば先ほどのクッキーですが、弊社はあえて個包装のクッキーをお出ししています。お客様が甘い物が苦手でも、個包装であれば無理に食べる必要はなく置いて帰っていただいてもいいですし、また会社に持ち帰って食べたい人に渡して頂いてもいいわけですから。

   お客様の反応を想像しながら、飲み物やお菓子を買い出しする時間は、私にとって気分転換の時間でもあります。(篠原あかね)

篠原あかね(しのはら・あかね)
リクルートにて企業研修アシスタント、金融機関等での役員秘書を経てビジネスマナー講師として活動。2011年よりスマートコミュニケーションズ代表。ビジネスマナー、コミュニケーション、CS向上等の企業研修のほか、自身の宴会幹事経験をもとに「愛される宴会部長セミナー」も主催。著書に『宴会を制する幹事は仕事も制す。』『マンガ 黄金の接待』(監修)などがある。お客様や社内で愛されキャラになるコツを悩める社会人へ発信中。
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