【株と為替 今週のねらい目】景気減速懸念が後退、株価は年初来高値を目指す(4月8日~12日)

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   世界的な景気減速への懸念が、少しずつ和らいでいる。米中貿易協議への期待感が膨らみはじめたことで、市場のムードが好転しつつある。東京株式市場の日経平均株価は、年初来高値の更新を目指す動きが出てきそうだ。

   直近発表の中国の経済指標もまずまず良好だったことで、中国の景気減速への懸念が後退。ドル円相場はそれにより、ドル高に振れやすくなっている。

   どうなる? 今週の株式・為替マーケット!

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東京株式市場 国内外の経済指標から目が離せない

日経平均株価予想レンジ:2万1400円~2万2000円

   2019年4月5日(金)終値 2万1807円50銭

   今週の日経平均株価は、年初来高値更新を目指す展開か。

   前週の日経平均株価は、大幅上昇となった。米中貿易協議について、トランプ米大統領は両国の最終的な合意を「4週間以内」に発表できると述べたことで、合意に対する期待が高まり、米国株式市場の上昇を受け、日経平均株価も堅調に推移した。

   加えて、為替相場が1ドル=111円台後半へドル高・円安が進行したことも支援材料となった。

   今週の日経平均株価は、3月4日の年初来高値2万1860円39銭の更新を目指す動きがありそうだ。米中貿易協議の合意期待が高まり、世界的にリスクオンの流れにあること、為替相場がドル高・円安で推移していること、期初の国内投資家の利益確定売りが一巡した模様で需給が改善していることなどが支援材料となっている。

   注目は、4月12日に期限を迎える英国のEU(欧州連合)離脱。未だに「合意なき離脱」の可能性が残されており、不透明感が漂うため、注意が必要だ。

   また、11日の3月の消費者物価指数、12日の3月の貿易収支と、相次いで発表される中国の経済指標にも注意が必要だろう。

   国内の経済指標は、8日の2月の国際収支、日本銀行の支店長会議での黒田東彦総裁挨拶、3月の景気ウオッチャー調査、10日には2月の機械受注、海外では8日、米国の2月の製造業受注、9日の国際通貨基金(IMF)世界経済見通し、10日のECB(欧州中央銀行)定例理事会、3月19日、20日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録、EUの緊急首脳会合、11日のG20(20カ国)財務相・中央銀行総裁会議と、目が離せない。

東京外国為替市場 11日のG20に注目

ドル・円予想レンジ:1ドル=110円50銭~113円10銭

   2019年4月5日(金)終値 1ドル=111円73銭

   今週の外国為替市場は、ドルの底固い動きが予想される。ドル円相場は、一時1ドル=113円台に上昇する局面もありそうだ。

   前週の外国為替市場でドル円相場は、ドル高・円安の動きとなった。米中の経済指標が市場予想を上回ったことに加え、米中貿易協議の合意に向けた期待が高まったことも支援材料となった。また、5日に発表された3月の米国の雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったことから、ドル買いが優勢となった。

   今週の外国為替市場でドル円相場は、前週発表の米中の経済指標が好調だったことで、世界景気の減速懸念が後退しており、ドルの堅調な動きが予想される。ただ、10日に発表される3月19~20日開催分のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨や、クオールFRB(米連邦準備制度理事会)副議長などの高官の発言で、改めてFRBのハト派姿勢が確認されれば、ドルの上値を抑える可能性もあり、注意が必要だ。

   また、中国では11日に3月の消費者物価指数、12日には3月の貿易収支などが発表予定で、その景気動向に注意が必要だろう。

   経済指標では、8日の米国の2月の製造業受注、9日の国際通貨基金(IMF)世界経済見通し、10日のECB(欧州中央銀行)定例理事会、EUの緊急首脳会合、11日のG20(20か国)財務相・中央銀行総裁会議などがドル円相場に影響を与えそうだ。

(鷲尾香一)

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