五輪特需も終わり、消費増税が無理な経済状況に
こうして、お祝いムードから一転して、景気後退モードに入るというわけだ。さらに10連休でおカネを使い過ぎた消費者が節約モードに入るネガティブ心理も見逃せない。こんな状態で、今年10月に予定している消費税増税はできるのだろうか。永濱さんは、
「私は消費税を上げないほうがいいと思います。というより、あげられる経済状態ではありません。タイミングが悪いです。2020年東京五輪の特需は、前回の1964年大会でもそうでしたが、開催の1年前、つまり今年7~9月期にピークを終え、それ以降は成長率が下がり続けると考えられます。来年は米国経済が減速に入る時期と重なる可能性があります。また、消費増税では軽減税率などが導入される結果、たいして財政再建にならないばかりか、景気腰折れの引きがねを引く結果になりかねません」
と語っている。(福田和郎)