節約志向が高い若者におカネを使わせる方法は?
こうした節約志向が高く、堅実で、お金を使わなくても楽しめる術を身に着けている若者に、消費の意欲を高めてお金を使わせるにはどうしたらいいのだろうか。
久我さんは、こうアドバイスする。
「若者がお金を使わないことは、悪く取られることが多いですが、消費社会の成熟化や技術革新の恩恵を受けた結果ですから、必ずしも悪いことではありません。しかし、将来に明るい見通しが立てられないために節約している点は、やはり課題を丁寧に解決していくことが大切です。若者が、堅実な消費態度を持ちながらも、ちょっとした贅沢を楽しむようになるかもしれません。
それには長い時間がかかります。400万円以上の年収が高い若者は、こだわりのあるものにはお金を使う高級志向を持っているので、その部分を刺激するとよいと思います。ただし、単にモノを訴求しても響きませんので、たとえば自動車なら、キャンプへ行くことが好きな若者に移動手段としての便利さ、快適さの訴えるといったことになります」
(福田和郎)