【投資の着眼点】永遠に上がり続ける相場はない バブル崩壊はいつ、どこにでも存在する

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景気が悪化するとき、どのような行動をとるべきか

   そうだとすれば、景気が悪くなるようなとき、株式の投資家としてはどのような行動をとるべきだろうか――。一つは、株式を「空売り」すること。株式の空売りとは、売りたい株式の銘柄を持ち合わせていなくても、証券会社からその株式を借りてきて売る行為をいう。たとえば、ある会社の株価が2万円のときに空売りして、1万8000円まで下がったときに買い戻せば、差し引き2000円の利益となるわけだ。

   では、どのような種類の株を売ればいいのだろう。成長株投資の良書である「オニールの成長株発掘法」(パンローリング刊)によれば、米国の過去50年以上にわたる主導株の値動きの調査から、「成長株」は最高値に到達した後、平均で72%下落することが判明している。「成長株」とは、ある時期に市場平均を大きく上回るような上昇をする株のことだ。

   逆説的に聞こえるかもしれないが、「成長株」は株価が本格的に上昇してしまう前に買っておきたい「お宝銘柄」であると同時に、株価が天井を付けた後は、絶好の空売り対象になる可能性が高いといえる。「天井」を見極めるためのテクニカル分析に、「三空踏み上げ」と呼ばれる、酒田五法のローソク足チャートパターンなどがあげられる。

    ただ、よく言われることだが、空売りは極めてタイミングが難しい。実際に空売りするには、テクニカル分析や出来高分析といった、タイミングを計るための分析を根拠としなければならない。

   判断を誤ったときのために、損切りを徹底することも大事。また売買金額が十分に高い銘柄でなければ、空売りしていた株式を買い戻したい時に買い戻せない危険性があることを意味する「流動性リスク」も深刻になるだろう。(ブラックスワン)

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