ブロックチェーンが「ネット誕生以来のイノベーション」といわれる理由(気になるビジネス本)

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軍事技術~オタクの系譜

   現代ではインフラとしてわたしたちが享受している情報技術などのテクノロジーの多くは、第二次世界大戦から冷戦時代にかけて、軍事技術として米国で開発されたものがベースになっている。レーダー技術の副産物として電子レンジが生まれ、自動車のナビゲーションのGPS(全地球測位システム)はミサイルの命中精度を正確にするため開発されたものだ。インターネットも国防総省の機関である研究所で誕生した。

   これら軍事研究で生まれた高度な技術はその後、大学などの研究機関などで急速に発展。「コンピューターが好きで、プログラミングに没頭し、楽しむ人」である、現代ならオタクと呼ばれるであろう「ハッカー」たちにより実用度があがり、生活のハイテク化を促すことになる。ハッキングに取り組む人たちの間には時代が進むにつれ、技術が社会を決めるという考えも現れるようになり、反戦運動、エコロジー運動ともかかわるようになる。

   そうした流れのなかから現れたのが仮想通貨だ。「サトシ・ナカモト」を名乗る人物の同好の士の間をつなぐメーリングリストに投稿した論文が元となってビットコインが誕生。それを支えるテクノロジーの一つがブロックチェーンだ。機密情報公開サイト、ウィキリークスの影響も受けたとされ、投稿されたメーリングリストのメンバーは、暗号技術が政府などに独占されることに異を唱え、その広範な利用を推進する活動家らだった。

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