桜が見ごろを迎えている。職場でお花見を楽しむところも多いだろうが、働く女性の6割以上が職場の同僚と花見をしたくないことが、わかった。働く主婦層を支援する「しゅふJOB総研」が2019年3月22日に発表した。
「面倒くさい」「後片付けが大変」などが主な理由だ。女性の場合は、花見の場でも家事同様に準備や後片付けといった役回りを任されるからだろうか。
男性は酔いつぶれ、女性は後片付けを任されやすい
調査で、「これまでに職場の同僚と花見をしたことがあるか」を聞くと、60.2%が「ある」と答えた。しかし、「職場の同僚と花見をしたいと思うか」と聞くと、「思う」と答えたのは34.7%だけで、61.3%が「思わない」と答えた。
なぜ、職場の同僚と花見をしたくないのか。フリーコメントをみると――。
「飲食店での集まりと違い、準備、片付けに手間がかかる」(40代、パート)
「面倒くさい」(50代、今は働いていない)
「寒かったり、場所取りが大変だったりする」(40代、派遣社員)
「早く帰りたい」(30代、正社員)
などと、何かというと酔いつぶれることが多い男性に比べて、最後まで裏方をさせられがちな女性特有の不満が強いようだ。
一方、職場の人間関係を花見にまで持ち込むと「気を遣う」という人も多い。
「配属された部署の人間関係による」(50代、パート)
「仕事終わってまで一緒にはいたくない。時給が発生するなら我慢するが」(30代、今は働いていない)
「正社員やパートなどの立場の違いがあると、気を使う」(30代、パート)
「仕事とプライベートは分けたい」(40代、今は働いていない)
というわけだ。また、
「花粉症なので外に出たくないから、花見が嫌い」(40代、派遣社員)
「バブルの頃は贅沢で楽しい花見が出来たが、今はそんな時代ではない」(50代、派遣社員)
という声もあった。
「親睦が深まるので子供も連れて行きたい」
その一方で、同僚と花見をしたいという人の大半が「職場のコミュニケーションが向上する」と答えている。
「親睦が深まるので子供も連れて行きたい」(30代、正社員)
「同僚の違う側面が観察できておもしろい。でも花見の時間は勤務時間内で設定してほしい」(50代、今は働いていない)
「日本的で良いと思います」(40代、パート)
「他部署の人とも交流でき、いい思い出になっている」(40代、フリー)
今回の調査結果について、J-CASTニュース会社ウォッチ編集部の取材に応じた「しゅふJOB総研」の川上敬太郎所長は、こう語っている。
「『同僚と花見をしたいと思わない』という声が、思ったより多くて驚きました。フリーコメントには『準備、片付けが面倒』『気を遣う』などの声が寄せられました。女性の場合、何となく花見の準備を任されやすい役回りで、のんびりできない場なのかもしれません。
また、フリーコメントでは『職場の人間関係がよければ』という回答が何度も目にとまりました。同僚との花見経験がある人の方が、同僚と花見をしたいと思う比率が高い結果が出ました。それなりに楽しい経験をしているからでしょう。全体としては同僚との花見を敬遠する人が多いですが、一緒に行ってみると意外と楽しさを発見できるのかもしれません」
なお調査は、2019年3月13~15日にインターネットを通じて働く主婦層1000人に実施した。(福田和郎)