定年後のキャリア対策、やるなら「今から」
「キャリア」対策について、「十分にできている」人は全体のわずか1%。「まあできている」と答えた人は27%だった。
「どのような対策をとっているか」聞いたところ、「現在持っているスキルを上げる」や「情報収集」が多かった。定年後にやりたいことを明確にしたうえで、「資格取得」や「学校で専門的な知識を学ぶ」「習い事」など、具体的な行動に移している人は、まだ少数派だった。
今回の調査では、低金利政策の継続や年金制度の崩壊、住宅ローンや子供の学費など金銭面での課題は大きく、老後資金を楽観視できないという人が多数派であることがわかった。
ただ、「定年後も働きたい」と考える人が多いにもかかわらず、そのための準備をしている人はごくわずかで、働く意欲はあってもまだ行動はしていないという、「大きなギャップ」があることもわかった。
新社会人が学校教育を通して社会に出るための準備をするように、これからは定年後という新しい社会に出るための準備が、現役ミドル世代には必要になるようだ。
定年後のキャリア形成に向けた学びや対策は、「そのうち」ではなく「今から」はじめられるかどうかが、その後の人生の分かれ目となるかもしれない。