ダイソンよ、お前もか! EU離脱で大混乱の英国から目が離せない(井津川倫子)

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ダイソンも、ホンダも、続々「脱出」!

   とにかく、この先どうなるのか「誰にも予想できない」なか、経済界の不満は高まるばかり。事業へのマイナス影響を懸念した企業が、続々と英国から脱出する「英国離れ」が顕著になってきました。

   日本企業では、トヨタ自動車や日産自動車、ホンダが英国内での生産を調整する方針を発表。「スウィンドン(ホンダ)」や「サンダーランド(日産)」といった工場には、私も英国駐在中にビジネスで訪れたことがあるだけに、感慨ひとしおです。

   このほか、ソニーやパナソニックが欧州本社を英国からオランダに、英家電大手のダイソンが本社をシンガポールに移転させるなど、ビジネス界の「英国脱出」は加速する一方です。

   ダイソンは本社移転とブレクジットは「関係ない」としていますが、地元・英国の優良企業の脱出には、ふだんはおおらかな英国人も、「ダイソンよ、お前もか!」とショックを受けたようです。

   それでは、「今週のニュースな英語」は、メイ首相の強気コメント「no deal is better than a bad deal」から「better than」を使った言いまわしを取り上げます。

   Half a loaf is better than no bread.
(半分のパンでもないよりはましだ=「半分でもないよりまし」ということわざ)

   No sleep is better than little
(ほとんど寝ないよりはまったく寝ないほうがいい)

   No company is better than bad company.
(悪い仲間がいるよりは一人のほうがいい)

   国民投票の直後、英国中がEU離脱ムードで盛り上がっていた時に、ある識者が「no deal is worse than no deal」(何も合意しないより悪いものはない)と言っていたことを思い出します。いずれにしても、「まだまだ先の話」と思っていた「Brexit」(ブレクジット」が、いよいよ現実のものとなってきました。英国をめぐる動きからしばらくは目が離せません。(井津川倫子)

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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