働く女性の症状「生産性下げる」ワースト1位は「頭痛」だが......「隠れた難敵」があった

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スマホ見すぎ「疲れ目」こそ要注意の難敵

   J-CASTニュース会社ウォッチ編集部の取材に応じた「しゅふJOB総研」の川上敬太郎所長は、こう語る。

「仕事の生産性向上が言われる一方で、どうすればよいのかわからないという声も聞きます。考え方の一つとして、生産性が下がらないよう従業員の健康状態を保つことが大切です。働く主婦層に『仕事中に悩まされたことがある症状』を聞くと、実に7割以上の人が『肩・首こり』をあげました。2位の『疲れ目』に20ポイント以上の差をつけています。
次に『仕事の生産性を著しく下げると思う症状は?』と聞くと、やはり『肩・首こり』が最も多く4割を超えたものの、実際に『肩・首こり』を経験した人が7割もいるのに、3割も少なくなっています。そこで、その症状の経験者だけに絞って、生産性を著しく下げると思っている比率を調べると、『肩・首こり』は54.3%にとどまりました。『肩・首こり』の経験者の半数弱は、あまり生産性を下げないとみているのです。
ところが、『頭痛』では経験者の7割以上が生産性を著しく下げると答えています。頭痛は、仕事の生産性低下に最も直結しやすい症状のようです」

   「頭痛」こそ、働く女性にとっても会社側にとっても、一番気をつけなくてはならない症状というわけだ。ところで、川上さんはもうひとつ「疲れ目」が「隠れた難敵」と指摘する。川上さんは、仕事中にその症状に悩んだことがない人と悩んだことがある人とを比較した図表3に注目し、その差をグラフにしところ、差が一番大きかったのが「疲れ目」だった=図表4。川上さんが説明する。

(図表3)症状と生産性の低下を経験者と未経験者で比較
(図表3)症状と生産性の低下を経験者と未経験者で比較
(図表4)症状と生産性の低下:経験者と未経験者のギャップ
(図表4)症状と生産性の低下:経験者と未経験者のギャップ
「最も大きい差が見られたのは『疲れ目』でした。実際に経験した人の方が生産性を下げると思う比率が高くなるのは、どの症状にも言えることですが、『疲れ目』は経験者と未経験者の落差が大きい点で、『隠れた難敵』の代表格だと思います。未経験者が軽くみている症状だからです。いまは症状を感じなくても、実際に『疲れ目』になると、『こんなに辛いのか!』とショックが大きくなる可能性があります。
スマホ中毒になる人が非常に多くなり、寝ている時以外、目は休まっていないひとが増えています。そして朝目覚めるとまたすぐに目の酷使が始まります。自分が考えている以上に目の疲れが蓄積しており、仕事中に疲れ目を自覚する頃には、すでに疲れの度合いがかなり進行している状態かもしれません」

   川上さんは、

「『疲れ目』に限らず、すべての症状は『隠れた難敵』になりうると考えてください。図表④を見ると、どの症状も経験者と未経験者とで大きな差があることがわかります。つまり、実際に経験して初めて生産性が著しく下がることに気づくのです。働き方改革で残業が減らしても、生産性を高められなければ給与が下がってしまうことも考えられます。また、せっかく休みが増えても、不健康だと休みを楽しむこともできなくなります。働き方改革を成功させる一丁目一番地は健康管理であることを、働くすべての人が認識する必要があります」

   と、アドバイスした。

   なお調査は、2018年11月19日~28日にインターネットを通じて、求人サイト「しゅふJOBパート」に登録している女性528人を対象に実施した。(福田和郎)

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