気づいてもらえない努力はさみしい
これを職場に置き換えてみましょう。
たとえば取材した広告代理店には、声が大きく元気なプラス評価を得ている人がいました。見ていないときも元気に仕事をしているに違いないと、上司には刷り込まれているようです。
その人の声の大きさは(周囲に対する迷惑にならない気配りをしつつ)図抜けて大きなものでした。少々、声が大きな人はいますが、それくらいのレベルの人はプラス評価にまでは至っていない状況のようです。
一方で、私の知人に、ふだんの声はものすごく高いのに、職場で話す時は極端なローボイスで話す人もいます。
この人は、知的で冷静かつ分析力のある存在に見せるために、あえて声を変えているのです。つまり、演技をしているわけです。
インパクトある仕事ぶりとは、これくらい極端でなくては意味がないのかもしれません。
ちなみに、自分としては極端な行動と思っていても、周囲はそこまで奇異に感じるケースはあまりありません。自分で思うほど、極端ではないからです。
いつもの自分とは違う行動するので違和感を覚えるかもしれませんが、仕事のプロとして周囲が求める自分を演じるべきと違和感を乗り越えたいものです。プラス評価を得るには、自分の行動をどう見せたいか、どう思われたいかを考えて、その特徴を高いレベルまで磨き上げるか、印象に残るくらいに作り込んでみてはどうでしょうか。
気づいてもらえない程度の努力をするのは、なんだかさみしいものですよね。(高城幸司)