次世代自動運転の分野で高評価
1月25日、恒例の日本経済新聞社「新春 景気討論会」に出席する機会を得ることができた。会の後半、司会者から「人口減少や生産性の低さなどが指摘されるなか、長期にわたり日本経済が成長力を維持するために必要な方策は何か」との問題提起がなされた。
これに対して、三越伊勢丹ホールディングスの杉江俊彦社長は、「IT競争に勝たないと残っていけない。そのためには、『ビッグデータ』をうまく使える仕組みを日本がつくり上げていくことが重要」と話された。
国内でも、5Gの商用化がこれまでの目標だった2020年を1年前倒しして、2019年に実現。IoTの社会への浸透を一段と加速させる。それであれば、「ビッグデータ」をうまく使える仕組みを構築するとき、最も必要とされ、ビジネスチャンスが広がるのは、通信機器関連ソフトの開発力だと考えた。
そこで通信分野のソフトウェア会社を調べてみたところ、富士ソフトの子会社、「サイバーコム」の名前が目にとまった。同社は、成長分野として医療向けシステムに注力しているほか、カーナビなどの車載関連システムでも幅広く支持を得ている。
なかでも、5Gが必須となる自動運転の分野では、次世代ネットワーク制御や監視システムの開発で、その実力が高く評価されているもよう。今後の展開が期待できそうだ。
インターネットで5G関連銘柄を検索してみると、通信系計測器大手のアンリツや半導体デバイスや車載通信用アンテナなどを手がけるヨコオ、通信計測器開発のアルチザネットワークスなどが名を連ねていたが、通信系、車載系、業務用と幅広くソフト開発を手がけていることを評価して、サーバーコムを選んだ。
株価は、2月15日には前日比33円安の2443円を付けていて、これは「買い」のタイミングを逃したかも知れない。買値は1600円~2000円辺りとみているが、はたして2018年の武田薬品工業や旭化成工業、ゼンリンの時のように「じっと待って」、買えればいいんだけどなぁ。(石井治彦)
2019年2月15日現在 保有株数 ゼロ
昨年来高値 2018/4/5 2750円00銭
昨年来安値 2018/1/4 1154円00銭
直近 終値 2019/2/15 2443円00銭