ビジネスマンの最終兵器 予測不能な時代にこそ学んで損しない「経営学」(気になる本の散歩道)

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『ビジネスマンに経営学が必要な理由 成長の壁を突き破る3つの力』(陰山孔貴著)クロスメディア・パブリッシング

   1980年代後半のバブル期、「MBA(経営学修士)」取得がブームになった。金融機関や企業から多くの社員らが米国などのビジネススクールに派遣され、なかには希望の転職を果たすため、勤務先を辞めて自費で挑む人たちも少なくなかった。

   しかし、費用と時間をかけてモノにしたMBAも、いつのまにか熱は冷め、デキるビジネスマンのステータスとしての位置づけも薄れていった。

   そんな「経営学」が再び注目されはじめている。

  • いまこそ、ビジネスパーソンは「経営学」に通じることが求められる
    いまこそ、ビジネスパーソンは「経営学」に通じることが求められる
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予測不能な「VUCAの時代」

   ビジネス界では10年ほど前から「世界はVUCA(ブーカ)の時代を迎えた」とか「現代はVUCAワールド」などといわれている。

   「VUCA」とは、「Volatility(変動性)」「Uncertainty(不確実性)」「Complexity(複雑性)」「Ambiguity(不透明性)」の頭文字をとった造語。ITやインターネットをテコにビジネス環境が加速度的に変化し、その移り変わりが「予測不可能」として、軍事用語から転用されるようになった。

   予測不可能なのはビジネス環境ばかりではない。2016年、英国の欧州連合(EU)離脱が決まり、米国では世界の予想を裏切るようにドナルド・トランプ氏が大統領選に勝利した。この二つの出来事は、なお予測不能な事態が続いており、日本の身近でも、韓国が予測不能な動きを続けている。経済でも国際情勢でも、不確実性は今後ますます増えていくようだ。

   その一方で、ITの急速な進歩でビジネスシーンも激変。年功序列や終身雇用が当たり前ではなくなり「ビジネスパーソンは今、『有名企業に就職して定年まで働く』というプランは持ちづらく『企業の枠を越えてキャリアを構築していく』という発想が必要」になっている。

   そうした中で、「経営を担う存在になりたい」あるいは「市場価値の高い人材を目指したい」という希望を持っているならば、新しいテクノロジーや経営手法を学ぶことを怠らず、常に向上心を持たないと時代に取り残されてしまう。 いまの時代こそ、ビジネスパーソンには「経営学」に通じることが求められているというわけだ。

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