【投資の着眼点】メディアは信用できない! 調査に偏り、「幻惑」誘う?

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その調査対象、必ずしも均等に選ばれていないかも?

   また、メディア各社の調査対象が、必ずしも均等に選ばれているわけではないということにも注意しなければならない。

   米国の場合、教育格差が大きいため、新聞を読む層は必然的に一定以上の知識水準を持つ層ということになる。だから、新聞社のアンケートは、その対象が高学歴な人に偏ったものとなりがちである。米国では、高い学歴を持つ給与所得者(サラリーマン)は民主党支持者が多いことで知られている。

   メディアなどの調査対象が必ずしも無作為ではないことを示す、もう一つの例をみてみよう。2016年6月に英国で行われたEU離脱の是非を問う国民投票は、ブックメーカーのオッズから、メディア各社は残留派が勝利するだろうと報道していた。ところが、その予測に反して離脱派が勝利したため、相場はやはり大混乱となった。

   ブックメーカーのオッズを使った予想には、問題点があった。ブックメーカーの多くが英国の首都であるロンドンを拠点としていたため、そのサンプルがロンドン市民に偏ったものとなっていたことである。

   保守的な国民が多いロンドンでは、残留派が多数派だった。だが、英国の地方都市では離脱派が多数派だったのだ。そのため、メディアの予想に反して離脱派が勝利したと考えられている。

   さまざまなニュース配信局や新聞社の「無作為抽出」といわれている調査は、じつは調査対象が大きく偏っていることもあるのかもしれない。(ブラックスワン)

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