いよいよ受験シーズン本番。学生が合格を目指して努力するなか、保護者も受験料や、遠方の場合はアパート探しなど、やらなければいけないことは山積みだ。
入学のために必要な費用は、いったいどの程度なのか――。全国大学生活協同組合連合会が2018年度の保護者2万1720人を対象に、受験から入学までの費用や大学選びの意識などについて調査した。2019年1月9日の発表。
下宿生、「中古品」で節約
調査によると、学生の受験から入学までにかかる費用は全体平均で、自宅から通う場合、国公立では127万8700円、私立は153万500円となった。
それぞれ内訳をみると、国公立文系は126万3500円なのに対し、私立文系は137万8900円と、11万円ほど私大のほうが高い。一方、理系では国公立は128万5400円、私立が173万8700円と、やはり私大のほうが高かった。その差は45万円もある。さらに、医歯薬系では国公立が131万3700円。私立は234万9600円と、じつに103万円以上、私大のほうが高かった。
それでも、自宅から通える場合はまだいいほう。下宿生となると、受験費用のほかに、住まい探しや生活用品の購入費、引っ越し代など、保護者の負担は自宅から通う学生より約70万円増える。
国公立文系で193万4900円、私立では227万500円と、その差額も18万円以上。理工系では、国公立が195万8900円、私立は243万7000円と、約47万円の差がある。医歯薬系は、国公立が202万9500円、私立が315万2400円と、112万円を超える差がある。
ただ、下宿生の「生活用品の購入費用」は2年連続で減少し、30万800円だった。その内訳は「家電用品」6900円の減少と大きいほか、「家具」も前年から2700円減り、7年ぶりの減少となった。
中古品を譲り受けたり、ここ数年流行している最小限のモノで暮らすミニマリストなど、節約志向の若者が増えていることを反映しているのかもしれない。