自衛隊式ダイエット、サバイバル動画も人気
J-CASTニュース会社ウォッチ編集部の取材に応じた、動画を企画した自衛隊陸上幕僚監部・募集広報係長の林田賢明3等陸佐はこう語る。
「今後も若い人が減少する流れは変わりませんから、募集は厳しい状況が続くでしょう。何とか若者にアピールする方法はないものかと、募集広報を担当する広告代理店とアイデアを出し合い、若者に人気の吉本興業とタッグを組んで、まず自衛隊に親近感と興味、関心を持ってもらうことを考えました。1月21日現在、2万9649回再生されました。3週間で3万回だから、とてもいい反応です」
撮影では、NON STYLEの2人がアドリブを披露、自衛隊らしからぬナンセンスな動画に仕上がった。今後は、3月までに第2弾にフルーツポンチ、第3弾に尼神インターの登場を予定している。
「募集広報は2017年度から、これまでのテレビCM中心から、完全にインターネットを通じた若者志向へと大きくシフトしました。SNSを活用することで若い人にアピールできると考えたものです」と、林田さんは語る。
確かに自衛官募集のホームページを見ると、おもしろくて役に立ちそうな実用動画が目白押しだ。トレーニングやエクササイズに役立つ「本気の自衛隊体操の仕方」、たくさん食べてもメタボを防げる「自衛隊式ダイエット法」。そして、危機管理のプロ自衛隊員が伝授する、数々の非常時に生き残る知恵を紹介する「自衛隊LIFEHACK」。これは、地震発生時の逃げ方から正しい土のうの作り方、海でおぼれた時に着ている服で浮き袋を作る方法、冬山の寒さから身を守る方法、船酔いの防ぎ方などなど、緊急時のサバイバル方法が満載だ。
こうした実用動画や「ジェイTube」動画のアクセス数は好調なので、いかに志願につなげていくかが重要と、林田さんはこう強調した。
「自衛隊というと、若い人が野山を駆け回るイメージがありますが、後方支援などさまざまな分野の仕事があります。通信や会計、語学など幅広い知識やスキルを学んで生かすことができます。国家公務員ですから福利厚生も充実しています。幅広い人材を期待しています」
(福田和郎)