企業がSDGsに取り組む意義(下) SDGsはビジネスチャンス!(大和総研 太田珠美)

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SDGsには12兆ドルのビジネスチャンスがある!?

   ダボス会議で知られる世界経済フォーラムが2016年に設置したBUSINESS & SUSTAINABLE DEVELOPMENT COMMISSIONは、SDGs達成の過程で「Food and Agriculture」「Cities」「Energy and Materials」「Health and Well-Being」の4分野の60市場において、世界全体で約12兆ドル(1ドル=110円とすると1320兆円)の事業機会が生まれると試算しています。(注)

   内訳をみると、「Food and Agriculture」が食品ロス・廃棄の削減や低所得者向け市場の開拓などの14分野で2.3兆ドル、「Cities」がエネルギー効率の高い建物、電気(ハイブリッド)自動車など16分野で3.7兆ドル、「Energy and Materials」が自動車や家電製品、産業機械の資源循環、再生可能エネルギーの拡大など17分野で4.3兆ドル、「Health and Well-Being」が遠隔患者モニタリングや遠隔医療など13分野で1.8兆ドルとなっています。

   企業にとってSDGsの17の目標は、自社の事業を見直し、新たな事業機会をみつけるきっかけになるかもしれません。(大和総研 金融調査部・主任研究員 太田珠美)

注:BUSINESS & SUSTAINABLE DEVELOPMENT COMMISSION 「BETTER BUSINESS BETTER WORLD」

太田 珠美(おおた・たまみ)
大和総研 金融調査部・主任研究員
2003年、大和証券に入社。支店営業や経営企画部を経て2010年に大和総研に転籍。投資戦略部で日本株式市場を担当したのち、資本市場調査部(現・金融調査部)でコーポレート・ファイナンスを担当。
著書に、「証券市場のグランドデザイン -日本の株式市場はどこに向かうのか-」(中央経済社、2012年12月、共著)。東京工業大学大学院非常勤講師(2017・2018年度下期)。
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