出口なき日銀の金融緩和に触れない新聞各紙
ところで、出口の見えない日本銀行の金融緩和政策はいつまで続けるべきか。この点に関しては、はっきり「こうせよ」と主張する主要新聞はほとんどなかった。唯一、読売新聞(1月1日付)がこう触れただけである。
「直視すべきなのは、財政と金融の現状だ。長い不況に苦しみ、財政に依存し過ぎた結果、国と地方の長期債務残高は1100兆円を超えた。日本銀行の金融緩和も長引き、低金利で銀行が苦境に追い込まれる負の側面が目立っている。デフレから完全に脱却し、安定的な成長を目指す。同時に、財政再建に道筋をつけ、金融緩和の弊害除去を進める。政府と日銀、経済界が連携し、緻密な戦略を立てれば不可能なことではない」
わかったようでよくわからない結論だが、異次元の金融緩和策が転換した場合、あまりに影響が大きすぎるためだろうか。(福田和郎)