キャッシュレスは「地方」から伸ばせ! 「&Pay」のMTIが地域金融機関と組むワケ?

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飲み会のワリカンも現金いらず!

   「&Pay」を利用する消費者は、預金残高の範囲内で、利用規約上の上限額内であれば、繰り返し買い物できる。現金で支払う手間やストレスが軽減できるほか、その履歴をアプリでリアルタイムに確認できる。どれだけお金を使ったか、あとどれくらい使えるかが、スマホで簡単に「見える」ので、使いすぎの不安を払拭できるメリットが見込める。

「&Pay」で決済!(茨城県のプロバスケットボールチーム「茨城ロボッツ」のショップで)
「&Pay」で決済!(茨城県のプロバスケットボールチーム「茨城ロボッツ」のショップで)

   キャッシュレス化で、銀行は小銭などの現金管理や事務コストが削減できるほか、サービス内に蓄積された決済データを把握して分析することで、現金決済では得られなかった預金口座の保有者や地域の事業者のマーケティング情報を取得できるメリットがある。

   さらに加盟店では、現金の取り扱いが減ることや人手不足の解消などに加えて、販売実績などのデータが得られることで、来店客へのメッセージやクーポンの配布などの機能を活用して幅広くお客との接点を創出できる。

   お客の預金口座から直接代金が引き落とされるので、従来のクレジットカードや電子マネーなどで必要だったシステムコストが削減でき、安価な決済手数料を実現。それにより、個人商店での導入も可能にした。売上金は翌営業日、加盟店に入金されるので資金回収サイクルの短縮にもつながるなど、多くのメリットが見込める。

   じつは、「&Pay」の決済の仕組みが画期的なのは、残高や履歴の確認だけでなく、振り込みができる「更新系API」を利用していることにある。従来、銀行の預金口座の情報は参照系(たとえば残高照会、口座履歴の確認・閲覧する機能)だけだった。セキュリティの不安から、更新系APIの提供に踏み切れなかったが、2018年春の改正銀行法で、Fintech技術をもつIT企業と銀行との提携がやりやすくなった。それにより、口座情報の更新が可能になり、手動のアップロードなしにリアルタイムで資金が移動できるようになった。

   「更新系API」を決済手段に利用したのはMTIが全国で初めてで、小銭レベルのやり取りまでのキャッシュレスを実現できるようになった。つまり、個人間の現金の受け渡しもキャッシュレスで可能。たとえば、飲み会でのワリカンもキャッシュレスで分け合えたり、イベントや祭りの露店では持ち合わせの小銭がなくても支払えたりできるわけだ。

   「&Pay」の個人間の送金機能は今後実装する予定。

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