女性は献立に悩む そこでお助けの知恵が......
このようなカードを店ごとに数百枚つくり、こんどはキーワードごとにバラバラにして再分類する。「トイレが清潔だった」というカードから「清潔」というキーワードを抽出、「お店がきれい」「照明が明るい」などと類似項目を次々に集めていく。そして、「明るい元気の出る店にするにはどうするか」「レジで並ばないようにするにはどうするか」などと、フリートーキングの中から発想を煮詰めていく。
こうして71もの新しいサービスのアイデアが生まれた。そのうち、特に優れたアイデアを12個選び、2018年11月に全国301人の30代~60代の既婚女性を対象にインターネットでアンケート調査した(複数回答)。すると、次のように、1位と2位に「レジの混雑解消」が占め、買い物にも時短を求めて、レジ待ち時間の退屈さとイライラを解消したい気持ちが強いことがわかった。3番目には古くからある主婦の悩みの「献立の提案」がきた。献立問題をスーパーに解決してもらえると助かるというわけで、4位、6位、8位も同じ内容だ。
1位:少量買い物の人専用のスピードレジ(支持率55.5%) 商品が5点以下の人専用のレジを用意して、レジ待ちの長い列に並ぶ面倒さを取り除く。少しの買い物でも気軽にスーパーに行き、すぐ帰れるようになる=イラスト(1)参照。
2位:並ばないレジシステム(50.2%) レジで買い物かごをレジ係に預け、病院や銀行の待合室のように清算が終わった順に番号で呼ばれる。呼ばれるまで待合室のような場所で座って待つ。
3位:試食コーナーで日替わりに献立の提案をして、実際に料理をつくり試食させてくれる(35.5%)。
働く主婦でもある磯田さんもこう共感する。
「たった一つの物を買うのにレジに行列ができていると、コンビニにしようかという気になります。だから、個人的には2位の『並ばないレジシステム』がオススメですが、待っている場所をどこにつくるか、現実的な難しさもあるでしょうね。また、3位『献立提案 試食サービス』も一押しです。メイン料理が決まっても、副菜が決まらないときが多々あるからです。考えずに作ったら、副菜が『納豆和えと豆腐の味噌汁』。あれ、大豆だらけ? になったり......」