12月の株式市場は上昇相場が多いというアノマリー(法則や理論では説明できないこと)があるが、現状はそれを嘲笑うかのように日経平均株価が暴落している。
このような状況でも、比較的「強い銘柄」は何かと考え、企業分析バトルの3戦目には、三重交通グループホールディングス(GH)を選んだ。
社名だけで判断してはいけない!
【三重交通グループホールディングス(3232)】
2018年12月28日 保有株数 100株
取得単価 569円(12月25日取得)
年初来高値 2018年11月26日 638円
年初来安値 2018年2月6日 467円
2018年12月28日終値 600円
「三重交通」という社名を聞くと、多くの人は運輸会社だと思うだろう。もちろん、同社は、三重県を中心に乗り合いバスや貸し切りバス、タクシーなどの運輸事業を行っている。しかし運輸だけでなく、不動産や流通、レジャー・サービスなどの多くの事業を展開しているのだ。
三重交通の最近の業績推移を見ていくと、純利益は右肩上がりで推移している。
この成長を大きくけん引するのが不動産セクターだ。なかでも、メガソーラー事業に積極的な投資を進めており、今後も成長が見込める。メガソーラー事業は、その事業の特性から安定的に利益を上げることができる。こうした事業に目を付けた三重交通は、日本でも有数の発電事業者に成長してきた。時代のニーズにもマッチしているといえる。
株価を見ると......
加えて、レジャー・サービスのセグメントも営業利益は、近年は減少傾向にあったが、ビジネスホテル事業に大きな投資を実施。今後の巻き返しに期待ができる。
特に、最近は名古屋を中心に投資を行っているようだ。名古屋は東京と大阪を結ぶ中継地点で、訪日外国人観光客が着実に増加している。そのため、名古屋周辺の観光産業はますます拡大すると考えられる。数年後にはリニア新幹線の開通も控えており、好材料がそろっている。
三重交通の株価を見ると、500円台~600円台で推移。時価総額は500億円~600億円を付けている。株価収益率(PER)をみると、株価569円(2018年12月25日時点)で13.11倍と市場平均並みといったところ。しかし、投資に積極的な同社はさらなる成長が期待でき、この水準は割安と判断した。
配当利回りは、現状では1%台と高くないが、事業拡大の投資を実施している以上、これは致し方ないと思う。その代わりに、株主優待が非常に充実しているため、これを目的に長期保有する個人投資家も多いと推測できる。
この12月のように、株式相場全体が弱い地合いの割には、比較的落ち着いた動きをしてくれそう。こうしたことから、3番目の銘柄は、三重交通GHを選択。12月25日終値で569円を付けたところで100株を購入した。
【企業分析バトル 通信簿】
取得単価 現在の株価 値上がり(値下り)額
(保有株数) (2018/12/28終値) (1株当たり)
アステリア(3853) 1017円 715円 ▲302円
(200株、18/10/25)
オービック(OBC) 4710円 4320円 ▲390円
(4733)(200株、18/11/30)
(注)OBC株は当初9420円で100株を取得したが、その後に2対1の株式分割があったため、4710円で200株の保有となった。
【株式取引ルール】
・月200万円を上限に最低1銘柄(企業)を選ぶ、バーチャル投資です。
・投資対象は、新興市場を含む上場企業の現物取引です。
・1年間のトータルで損益を競います。
Twitter:@KISHU_KGU