社長の新春メッセージ 「大関メモ」が明かす、8つの「ふさわしい」の一言(大関暁夫)

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必要なリスクを取ることが、次への飛躍につながる!

   ■「商いはすべての人に仕えること」

   ビジネスはイコール「商い」であります。すべての「商い」は、お客様があってはじめて成立するのです。お客様と自社との関係は、常に上司と部下の関係であるべきであると、この一言を教えていただいた経営者は断言されておられました。

   「お客様に対して少しでも偉ぶってみたり、嘘をついたり、騙したりするなら、上司からの信頼を失うが如く『商い』もまた失われますから、ご注意なさい」と。

   ■「不易流行」

   江戸の俳人、松尾芭蕉が「奥の細道」の旅中に気づきを得たという俳諧理念を表したものとして伝わる言葉ですが、俳句だけでなく人生訓やビジネス訓としても有効であると、多くの経営者の「座右の銘」ともされています。

   その意味は、決して変化することのない本質的なものを守りつつ、常に世の新たな変化をも機敏に取り込んでいくという考え方を表しています。

   確固たる経営理念を守りつつも、時代の変化にも取り残されないようアンテナを高くすることが、よき経営者、よきビジネスマンの指針と成り得るものと理解されます。

   ■「信頼を得ることこそ、すべての仕事の原点」

   今から30年ほど前のこと、新聞記者として取材させていただいた某自動車部品メーカーの社長から、「事務も技術も営業も販売も、すべての仕事は『信頼』が得られてはじめて大成する」と、教えを授かりました。「お客様からの『信頼』は言わずもがな、社内の仕事も部門間の『信頼』があればこそ、スムーズに運ぶのだ」と。

   昨今、多くに企業で明るみに出た品質偽装は、「信頼」を損なう最もやってはいけないことではないでしょうか。彼の経営者が今も存命であったならどれだけ嘆き悲しんだことかと、思われるところです。

   ■「真摯であれ、機敏であれ、リスクを取れ」

   私が独立を決めた時に、人生の大先輩である経営者からいただいたアドバイスの言葉です。常に真摯であることは、「信頼」を勝ち取る最低条件です。機敏であることは、重大なチャンスを逃さないため、深刻なピンチに陥らないための大きなポイント。安定性だけを求めていては大きな発展はありません。

   リスクを避けるのではなく、時には必要なリスクを取ることが、次のステップへの飛躍を手助けする。独立に向け、個人的に大変勇気づけられた一言でありました。

   本年も、どうぞよろしくお願いいたします。(大関暁夫)

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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