【投資の着眼点】トレードは「自分に勝つ」ことが大事なのだ!

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個人投資家が「自分に勝つ」ための指南本活用術

   タートルズの手法の実践者によれば、「投機家が少なく、未熟な市場のほうが、トレンドが発生しやすいため、あまり多くの人が取引していない市場のほうが望ましい」とのこと。2017年のビットコインの上昇相場などがその典型だろう。

   ただ、個人投資家が商品先物やエネルギー、金属などに幅広く分散して取引するのはあまり現実的ではないため、基本的には個別株の取引だけでもいいのではないか、と筆者は考えている。

   個人投資家の場合、個別株については「成長株投資」といわれる投資手法と相性がよいと思われる。「オニールの成長株発掘法」(パンローリング刊)で紹介されているような銘柄選別法を用いて候補をしぼって、「タートル流投資」で注文のタイミングを計るといったスタイルがよさそうだ。

   「タートル流投資」は勝ちトレードが3割、負けトレードが7割程度といわれる。勝率は高くはないが、損失となる取引の平均損失額よりも利益となる取引の平均利益額が大きくなるため、トータルでは利益となる戦略。実際、タートルズの参加者の3人に2人は利益を上げる投資家になった。その手法は勘に頼るものではなく、決められた指標を使ってトレードするものだ。

   「タートル流投資」は、テクニカル分析の投資手法に分類され、上昇しはじめた株をさらに値上がりすると見込んで買う(または、下げはじめた株をさらに値下がりすると見込んで空売りする)、順張りの戦略(トレンドフォロー)である。

   そして、過去のチャートの検証結果から主要な金融商品の取引で、長期的にプラスのリターンを上げていることが判明している。

   では、「タートル流投資」に欠点はないのだろうか――。一つは精神的なプレッシャーがかかる手法だということだ。「タートル流投資」は、勝ちトレードよりも負けトレードのほうが多くなることが多い。連敗が続くことも、決して珍しくはないだろう。だから、「損小利大」を実現する必要がある。

   損切りのルールを一度でも破ったり、決済サインが出ていないのに、上昇中の株をわずかな利益で売ったりしてしまうようでは、トータルで利益を上げることはできないだろう。また、「買い」のサインが出ているのに、それを無視して買わないのも問題だ。

   とにかく、プレッシャーに負けないで「ルールを守り続ける」ことが大事なのだ。(ブラックスワン)

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