前回、SDGs(持続可能な開発目標)の達成には公的部門だけでなく、民間部門の力が必要であることにふれました。
民間部門の中でも、特に企業の事業活動にともなう投資、そこから生み出されるイノベーションは、経済成長や雇用創出を生み出すことなど、SDGsの達成に大きく貢献するものと期待されています。
CSRの取り組みは企業の持続的な成長につながる
すでに多くの企業がCSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)に取り組んでおり、SDGsもこれと同じではないか? と思う方も多いかもしれません。
CSRとは、企業が消費者や従業員、取引先、地域社会、株主や金融機関など、さまざまなステークホルダーからの信頼を得るための活動を指します。
CSRに取り組むことは、企業の持続的な成長につながり、社会の持続性の向上に貢献するものとされています。SDGsの目的は持続可能な社会をつくることですから、最終的な目的はCSRと同じと言えます。
CSRとSDGsの違いは、CSRは企業がステークホルダーからの信頼を得るためにはどうしたらよいか、自ら考えて行動に移すものであるのに対して、SDGsは解決しなければならない社会的課題(17の目標)が、すでに提示されていることでしょう。
自社の事業がSDGsの達成にどのように貢献できるかを考え、行動に移すことになります。