職場のコミュニケーション、大丈夫ですか?
皆さんご存知のとおり、セクシャルハラスメント(セクハラ)は男女雇用機会均等法、マタニティーハラスメント(マタハラ)は育児・介護休業法で防止措置を課しています。
研修先の企業で拝見するコンプライアンスガイドブック(マニュアル)にもセクハラ、マタハラについての記述があります。ところが、パワハラの防止措置を定める規定はありません。現在でもパワハラについて言及している企業はありますが、今後は改正される労働施策総合推進法が一般的となり、また防止のための啓蒙活動も進むことでしょう。
しかし、パワハラ防止のためには、このような法的整備や経営層を含めた全社員の正しい知識と理解だけでなく、日ごろのコミュニケーションが必要不可欠です。業務について体系的なトレーニングを受けたことのある方は多くても、コミュニケーションについてそのようなトレーニングを受けた方は多くありません。
しかし、私はわずかなひと言が悲劇的な結果を招く事例をよく見ています。また、先ほどの相談トップ3はすべてコミュニケーションの問題が背後にあります。コミュニケーションというと簡単に考えがちですが、傾聴や指導におけるNGワードといった基本から、相手の認知特性に応じた対応まで多くの課題があります。
2019年は、「職場内コミュニケーション元年」ともいえるでしょう。(篠原あかね)