「大迫 半端ない!」からゴーンの「腹心」まで 平成最後の「ニュースな英語」をランキング(井津川倫子)

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第1位はやっぱり、あの会社の経営トップの言葉に!

   さて、いよいよトップ3です。

   エンターテイメントの世界では、日本は「蚊帳の外」どころかあるブームを引っ張っています。伝説のロックバンドQUEENのボーカル、故フレディ・マーキュリーの生涯を描いた映画「ボヘミアン・ラプソディ」が、世界中で大ヒットとなっています。

   年末になって突然発生した、「異常事態」と称されるほどの盛り上がりぶりですが、観客が一緒に歌って踊る「応援上映」が、ヒットの一因だと報道されていました。この「応援上映」、日本を含むアジアで特に盛り上がっているそうです。

   第3位 Sing-along screening(応援上映)

   経済界では、日産自動車の元会長カルロス・ゴーン容疑者の、突然の逮捕劇が衝撃的でした。高額の報酬や想像を超えた贅沢な生活に世間の注目が集まっていますが、個人的には「黒幕」として逮捕されたグレッグ・ケリー被告が気になって仕方ありません。

   ゴーン容疑者の「腹心の友」は、いったいどんな人物なのか。そういえば、日本でも「腹心の友」が話題になりましたね。

   第2位confidant:腹心の友、親友

   ゴーン容疑者とは趣が異なりますが、フェイスブックの創設者マーク・ザッカーバーグ氏にとっても2018年は苦難の年でした。大規模な個人情報の流出により、アカウントを削除する動きが加速。ビジネス面でも甚大な影響を受けたとされています。

   そのザッカーバーグ氏は、毎年ユニークな「新年の抱負」を公表することで知られています。世界で5番目に裕福な億万長者がどんな抱負を語るのか。新年早々に自身のフェイスブック上で公表されるやいなや、その内容をめぐって「解釈」や「憶測」が瞬く間に世界中を駆け抜けるほどです。

   皮肉なことに、2018年のザッカーバーグ氏の「新年の抱負」は、まるでその後の苦難の日々を予測するかのような内容でした。

   The world feels anxious and divided, and Facebook has a lot of work to do ~. My personal challenge for 2018 is to focus on fixing these important issues.

   (不安で満たされ分断された世界で、フェイスブック社はたくさんの課題を抱えている。僕の2018年の個人的な挑戦は、こうした重要課題の解決に専念することだ)

   筆者が勝手に選ぶ「2018年のニュースな英語」大賞は、このザッカーバーグ氏のメッセージにも使われているこのことばです。

   第1位 divided(分断)

   残念ながら、世界中で「分断」の流れが進んでいるなかで、それでも私たちは国境や人種を超えたさまざまな出来事や喜びも共有してきました。

   2018年を締めくくるメッセージとして、国境や人種、世代といったあらゆる「壁」を超えて「感動」を広げている映画「ボヘミアン・ラプソディ」のモデルにもなったQUEENのブライアン・メイ氏のことばをお贈りします。

   2019年は、世界中で「橋」が架かる年にしたいですね。

   I like to build bridges and not walls

   (私は、壁を築くのではなくて橋を架けたい)

(井津川倫子)

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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