ノルマを課していた商品そのものが「ブラック」だった
問題が発覚したスルガ銀行が公表した対応策は、単に融資審査の厳正化を徹底するということだけでなく、不動産関連融資そのものの取り扱いをやめるというものでした。
これはどういう意味かといえば、売り方、ノルマの課し方だけに問題があったのではなく、不動産関連融資そのものにノルマを課すということに問題があったのだと銀行が認めた、という意思表示であったと言えます。
すなわち、無理を強いなければ売れないような商品、あるいは明らかな金儲け主義の商品にノルマを課して、結果的に無理な販売をしていたと認めたわけなのです。
今回、ガス爆発を起こした不動産仲介業者はどうかと言えば、消臭サービスというものが無理なノルマを課さないと売れない商品だったのではないか。さらには、そもそも原価1000円の商品を作業費込みとはいえ1万円で販売するというのは、金儲け主義の片棒を担がせることにノルマを課していたのではないか、ということになるのです。
すなわち、本件ブラックの根源は、ノルマを課していた商品そのものがブラックだったのだと思えるわけです。