【投資の着眼点】テクニカル指標は投資家たちの「足跡」だ!

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「タートル流投資の魔術」を知っているか!?

   では、長期間にわたって実績を上げてきた手法は、どのようなテクニカル指標を用いてきたのだろうか――。1980年代、米国で二人の大物投資家がある賭けをした。一人は「投資は天性の才能が必要で、誰かに教えることはできない」と言い、もう一人は「誰かに投資を教えて、投資家を育てることは可能だ」と信じていた。

   どちらが正しいかを実証するため、全米から総勢20名の投資家の卵を集めて二人が投資教育を行った。これが「タートルズ」と呼ばれる計画だ。

   わずか19歳の若さで育成チームに抜擢されたカーティス・フェイスは、育成期間終了後の4年間で、与えられていた200万ドルの資金を、3200万ドルに増やすことができた。年利100%(複利)という、驚異のリターンである。

   実際、タートルズの3人に2人は利益を上げる投資家になったという。自身の著作で公開された当時の手法は、トレンド系指標としてドンチャン・チャネル、オスシレーター系指標としてATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)を用いるものだった。

   この手法を使って、数多くの利益を上げられる投資家がこの世に生み出された。「タートル流投資の魔術」(徳間書店刊)の取引手法は、相場の動きが乏しかった1990年代前半にパフォーマンスが低下したが、80年代から2018年現在に至るまで、ほとんどの期間で一貫して利益を上げていることが過去の主要な株価チャートから判明している。

   「タートル流投資の魔術」で紹介されているのは、純粋なテクニカル分析の投資方法だ。

   一方、同じテクニカル分析でも、テクニカル指標ではなくローソク足チャートを用いた分析(プライス・アクション)や、出来高分析といったものもある。興味があれば、調べてみるとおもしろいだろう。(ブラックスワン)

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