「消費増税」と「米中関係」が景気悪化の懸念材料に
2019年の景気に悪影響を及ぼす懸念材料は何か(3つまで回答可)という質問では、「消費税制」が55.3%(前年比29.6ポイント増)で最も多かった。
企業からは、増税後のデフレ再来、軽減税率導入にともなう準備コストの増大などを心配する声が聞かれた。
2位の「人手不足」は46.2%(1.7ポイント減)、3位の「原油・素材価格(の上昇)」は45.4%(5.4ポイント増)と、いずれも2年連続の40%台だった。
4?6位には「中国経済」(18.2%、前年比5.1ポイント増)、「米国経済」(17.5%、3.4ポイント増)、「貿易摩擦の激化」(14.5%、前年データなし)がランクイン。悪化する中国と米国の経済関係を不安視する見方が広まっている。
「今後の景気回復に必要な政策は何か」(複数回答可)との質問では、「人手不足の解消」が42.7%(前年データなし)でトップ。関連する「雇用対策」(27.9%、前年比1.4ポイント減)も5位にランクインした。
税制関連では「個人向け減税」(29.4%、5.4ポイント減)が4位、「消費税引き上げへの対策」(27.6%、前年データなし)が6位、「法人向け減税」(26.9%、5.0ポイント減)が7位だった。
企業からは、個人消費促進のため、中流階級の所得増加策や低所得者層の底上げ策を期待する声があがり、歳入庁の創設や人手不足対策としてのAI活用、フィンテックの発展などを期待する意見もあった。
なお、調査は2018年11月16日?30日に実施。有効回答は9746社。回答率は42.3%だった。