ドル円相場は堅調に推移したものの、どうも上値が重い。2018年12月10日、前週末に発表された11月の米雇用統計を受けて日経平均株価などが下落するなか、一時は1ドル112.25円まで下落したが、その後は英国で欧州連合(EU)離脱案の議会採決が延期になるとの報道でポンド売りドル買いの流れもあって、1ドル113円台前半まで反発した。
週末にかけては、米中貿易摩擦が緩和するとの期待や、英国議会でメイ首相の不信任案採決が行われると報じられたものの、不信任案否決への期待が膨らみ、ポンド買いドル売りの流れなどが起きて1ドル113円台前半~半ばで推移。ただ、「114円台」を前に足踏みしているようだ。
そうしたなか、試験シーズンに突入した早稲田大学は、為替相場をにらみながらも取引は見合わせ。明治大学も慎重を期した。一方、慶応大学と一橋大学で動きが。慶応大は、わずかにマイナス。一橋大学は「コツコツ作戦」でプラスを確保した。相変わらず、國學院大学が飛ばしている。今週もプラス190円と利益を積み上げた。
「荒れ相場が続く」と読む(早稲田大)
12月8日(土)
中国のスマートフォンなど電子機器や通信機器を販売するファーウェイのる孟晩舟CFO(最高財務責任者)がカナダで逮捕された。つい1週間前にアルゼンチンでの米中首脳会談で緊張状態にある両国関係の雪解けが始まるかと期待されたが、米国が逮捕を指示したとの疑惑が浮上したことで、これからますますドル安傾向が強くなっていくと思われる。
少なくとも先月まで見られたような115円を目指す動きはしばらくなりを潜めるだろうと考えている。
12月14日(金)
今週は中間試験で忙しく、取引することができなかったが、来週以降へ向けて今週の動きを踏まえてドル円相場を考える。
今週の相場を振り返ってまず思うのは、もし自分がトレードしていたとしたら、きっと円高方向への動きを予想してショートを仕掛けていただろうから、少し安心してしまった。
米中間の緊張が依然と高いままでも相場がドル高方向に振れたのは、英国のEU離脱交渉がかなり難航しはじめ、ユーロとポンドがドルへと流れ込み、相対的にドル高円安相場がつくり出されたからなのではないかと考える。
さまざまな懸念要因がドルを取り巻くなか、やはり目が離せないのは米中首脳会談で、中国側に与えられた90日間の猶予までに中国がどのような提案をして、米国がそれを受け入れ、米中合意へと至るのか――。これからますます相場が荒れていきそうだ。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
12月14日現在 1万578円