【投資の着眼点】プロトレーダーに学ぶ「損切り」の重要性

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確実に損切りするために必要なことは?

   機関投資家として活躍する投資家が、損失を一定以上拡大させないための損切りのルールとして定めていることには、どのようなものがあるのだろうか――。

   一つは彼らが組織として、つまり運用部門という「チーム」として動いていることにある。分業体制を確立していて、トレーダー各人のポジションを管理する立場にある担当者(または、担当部署)が存在する。

   その担当者の仕事の一つは、各トレーダーのあらかじめ決められた許容限度である損失額を超えると、該当するトレーダーのPC端末を社内回線からシャットアウトして、すべてのポジションを強制的に決済させる、というものだ。

   機関投資家は常に監視されている立場にあるため、一定の損失を出してしまうと、強制的に損切りせざるを得ない。確実に損切りするためのヒントは、損切りせざるを得ない環境に身をおくことにあるといえるだろう。

   とはいえ、個人投資家の資産運用は「チーム」として取り組むというのは難しい。ただ、こんな話がある。米国で著名な個人投資家の一人として、マーティ・シュワルツ氏が知られている。彼は、全米の著名な投資家やファンドマネージャーへのインタビューが記録されている、ベストセラー「マーケットの魔術師」(パンローリング刊)に掲載された個人投資家だ。

   株式取引をはじめて最初の9年間は損失を出していたが、その年月を経てようやく勝てるようになった苦労人の彼が、自伝となる著作「ピット・ブル」(パンローリング刊)で、こう語っている。

   彼の妻、オードリーは、シュワルツが専業トレーダーとなって以来、いつも隣にいて仕事をしてきた。オードリーは彼の心理状態を完全に把握しており、必要に応じて「早く損切りして」といったアドバイスをしてきたという。

   一見、チームプレーと無縁な個人投資家であっても、身近な人の協力が成功のカギとなるのかもしれない。(ブラックスワン)

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